昔々、あまり上手に話せない男の子がいました。
男の子は一人で遊ぶのがすきでした。他の人がいると、上手に話せませんでした。
ある日、お寺から家へ帰ってきている間に、林から鬼が現れました。
鬼が男の子をいじめたので、男の子は泣きたくなりました。
この鬼は大きい声でペラペラ、ペラペラ話しました。
男の子に「ペラペラ」と何か言いましたが、男の子は鬼が何と言っているか分かりませんでした。
毎日、男の子が家へ帰る時、鬼はこのことをしていました。 毎晩鬼は一人で男の子を待っていましたが、男の子の家の近くまで来ると、鬼は林に走って帰っていきました。
男の子はたくさん趣味がありました。物を作ったり、外で新しい場所を発見したりしました。趣味
実は最近、家の近くの川で男の子はカヌーを作ったところでした。だから、川へ出てカヌーに乗りました。
鬼は川が好きじゃないので、川で男の子をいじめることができませんでした。
彼はカヌーで川を進みました。
スーイ、スーイ。
アヒルの家族が見えました。お母さんが一匹と子供が四匹いました。
「ガーガー」と聞こえました。
面白い
「おもしろいねぇ。アヒルのお母さんは上手に話している」と思いました。
「お母さん、すみません。どうやってそんなに上手に話せるんですか」と聞きました。
お母さんは「ええ、 私はいつも自信を持って話しですよ」と教えました。
男の子は今から同じようにすることに決めました。
次に彼はカヌーを降りて、 山に登りました。
山から「メーメー」という声が聞こえました。
男の子は山を見上げて、「だれですか」と聞きました。
年を取ったヤギで、山の中に住んでいるのです。
ヤギは「僕は全部のヤギ達に聞こえるように大きい声で話します」と言いました。
男の子は「そうですか。おヤギさんが大きい声で話す時、山にいる皆さんは聞こえます」と言いました。
それから、カヌーで家へ帰りました。
遠い所から「ワンワン」と聞こえました。男の子の犬の鳴き声でした。
鬼やどろぼうの声が聞こえるたびに、犬は「ワンワン」と鳴き ました。
男の子は「犬ちゃん、いつ、どうやって鳴けばいいか知っているんですか」と聞きました。
犬は「いつも音を聞いているんです。どんな音が聞こえるかによって、どんな鳴き方をするか決めます」と言いました。
男の子は犬にえさをあげて、家に入り、寝ることにしました。
ふとんの中にいる間、今日、習ったことを考えました。
アヒルさんの「自信」と
ヤギさんの「大きい声」と
犬ちゃんの「よく聞くこと」
次の日、お寺へ行かなければなりませんでした。
林に入ると、 鬼が現れました。
鬼はペラペラ話しました。
まず、男の子は鬼の話をよく聞いてみました。
「カヌー」「山」「行きたい」が 分かりました。
彼は大きい声で、自信を持って鬼に聞きました「鬼さん、あなたはカヌーで山に行きたいんですか」
鬼は「おねがいします。僕は泳げないから、川をわたることができないんです」と言いました。
「川の向こう側へ僕を連れて行っていただけませんか」
男の子は「いいですよ。よろこんで」と言って、鬼をカヌーに乗せてあげました。
鬼は男の子をいじめたいのではなく、男の子におねがいがあっただけでした。
それで、二人は友達になって、カヌーで川をわたりました。